終点、盤石駅で大田地下鉄に乗り継いだ。ソウルより一回りこぶりな、丸みを帯びた地下鉄電車が走っている。光州や、釜山の3号線と同じタイプの車両だ。
景色のない地下鉄で、退屈な時間を過ごすこと約40分で、大田駅着。ちょうど12時前ではあったのだが、列車の時間も迫っていて、ゆっくり食堂に入る暇はない。そこで、売店の弁当に初挑戦してみた。駅弁といった風情はないが、トッカルビ弁当を頼むとその場で肉を焼き、たきたてご飯を詰めてくれた。弁当といえど、食堂の水準の調理である。その分お値段は7,000ウォン(700円)と、ちょっといい食堂のレベルだった。
12時06分発のKTX釜山行は、連休最終日の午後とあって満席。初日に席を抑えておいてよかった。隣にはかわいらしい女の子が座り、通路をはさんだお母さんに席を替わりましょうかと言って見たが、そのままでよいとのこと。女の子からは、ククダス(エリーゼのようなチョコ菓子)をプレゼントされた。
さっそく、お弁当の包みを開ける。あたたかいご飯におかずが嬉しく、シャキシャキした野菜もおいしかった。ちなみにソウル駅のコンコースにある「ほっともっと」もこの高級弁当の路線で、日本のリーズナブルな弁当というイメージでいくと「高っ!」と思ってしまうのでご注意を。
満席だったKTXだが、蔚山(ウルサン)で、1/3以上の乗客が下車していった。現代(ヒョンデ/ヒュダイ)のおひざ元、人口100万の工業都市とあっては当然という気もするが、蔚山にKTXがやってきたのはわずか3年半前。それまでは飛行機が主役だった地域である。短期間の間に、KTXはすっかり定着したといってよいだろう。
釜山駅到着。駅前のカフェでコーヒーを飲めば、もう日本に帰る時間しか残されていない。土産の買い出しはコンビニでいいかと思い、港近くの中央駅前のGS25をアテにしていたら、改装工事中。みなさん済みません、今月末にまた釜山に行くので、その時まで待ってて下さい…。
帰路のビートルは、往路とうって変わってガラガラ。明日からの日常に備え、もう少し早い便がピークになったのだろうか。間もなく開業の釜山大橋に見送られ、何度目か分からない韓国の地を後にした。
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▲大田地下鉄で駅へアクセス
▲連休最終日とあってKTXは満席状態
▲ビートルはうって変わってガラガラだった
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