▲RC造の末端ターミナル駅
▲吊り橋を渡って対岸へ
▲雰囲気の良いカフェが並ぶ
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川沿いを走るようになり、トンネルを抜ければ内湾着。僕の乗っていた最後尾の車両はがら空きになっていたのだが、前の方に乗客は固まっていたようで、ホームに降り立った観光客の数は「大勢」といっていいものだった。内湾駅は小ぶりなRC造の駅舎だが、ローカル線のターミナルらしい雰囲気が感じられる。
駅周辺にはハイキングコースがあるとのことで、歩き出してみたのだが、出発前に見た地図はうろ覚えで、方角が掴めない。日本や韓国だと、駅の観光案内所で地図を受け取ったり、地図がなくとも道路標識を頼りに散策できたりするのだが、台湾ではそのどちらもないシーンが多い。道行くおばさんへ「南坪古道」と筆談で効いてみたら、無愛想ではあったけどきちんと教えてくれた。
吊り橋を渡り、清流の対岸へ。こぎれいな温泉施設があり、列車までの小一時間、山間の温泉もいいなと思ったのだが、個室湯専門で1,000NT(3,700円)からといい値段だったので断念。周囲には雰囲気のいいカフェも点在しており、陽気の中木々を見ながらのコーヒーにもひかれたが、10時過ぎとあって、どこもまだ準備中だった。
山へ分け入る、南坪古道へ。「古道」のいわれはよく分からないのだが、歩く分には気持ちのいいハイキングロードである。植物をよく見れば、日本とだいぶ異なるようではあったが、違和感はなかった。聞いたことのない野鳥の声が聞こえてきて、季節を忘れそうである。背中が、次第に汗ばんできた。
古道を歩いていくと展望台があるようだが、かなりの距離があるようなので、わずかに眺望の広がったところで断念。山の空気を吸って、引き返した。道には、ところどころに木製の橋がかかっているが、踏板が抜けたままの所が何箇所か見られた。台湾では、安全に対し「自己判断」が求められるシーンが多いような気がする。
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