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24時間、朝まで電車でGO!
西鉄終夜臨で太宰府へ 2005.01.01.


年に一度のビッグイベント

 2004年の年末は韓国に行って貯金を使い果たしてしまったので、お正月の遠出は無理。そこで暇な友達を誘って、身近な西鉄電車の終夜臨で太宰府に行くことにした。
 終夜臨とは、年末12月31日から1月1日にかけて、終電から始発までの間を埋めるように走る臨時電車のこと。特に都市部ではかなりの本数が走り、昼間と同じ感覚で動けてしまう。九州の場合、福岡都市圏のJR、西鉄が夜を徹して20〜30分間隔の運行を続け、「毎日こうならいいのに」と思わせてしまう年に一度のビックイベントなのだ。
 昨年は門司港カウントダウンの帰りにJRを利用しているが、西鉄電車の終夜臨は初乗車。いったい、どんな表情で真夜中の電車は走っているのだろうか。


寂しい六角堂
寂しき自主カウントダウン 

 
太宰府に行く前に、ぜひ年越しは「カウントダウン」で迎えたい。しかし、カウントダウンイベントって、思ったほど多くはないもの。あそこなら何かやっているだろうとの期待を持って、久留米のイベント広場「六角堂広場」に行ってみた。
 いつもは閉鎖されている時間だが、今日は開放されライトアップも継続。ひょっとして何かあるのではという期待を抱かせるも、何も起こらない。女子高生たちが、携帯で「時報」を鳴らし始め、自主カウントダウンを始めた。
 「10秒前、9、8、7、6、…ちがーう!」
 の一回フェイントを経て、
 「3、2、1、おめでとー!!」
 なんとも締まらぬ年明けだったけど、まあこれも思い出か。来年…じゃない、今年の年末は人数を集めて、六角堂で盛大に「自主カウントダウン」やろうかな。早くも、今年の目標ができた。


花畑ではがら空き
初詣乗車券

太宰府直通、天神乗り換え

 車に乗り込んで、西鉄花畑駅へ。昨年秋、高架開通を果たし特急停車駅に昇格した同駅だが、駅周辺に「最大12時間500円」のコインパーキングができて、「パークアンドライド」できる駅としての利用価値が高まったのだ。深夜とあって周辺に路上駐車している人も多いが、新年そうそう罰金を喰らっては笑い話にならないので、正直に駐車場を探した。
 0時15分を過ぎ、上りの通常運行は終わった時間だが、天神方面の発車案内に煌々と光るのは「普通・太宰府」の文字。いつもは大牟田方面から太宰府の直通電車はないのだが、終夜臨では逆に、天神方面に行く際に乗換えを強いられることになるのだ。

 改札で1000円なりの「初詣乗車券」を購入。通常の往復運賃ではあるけど、だざいふえん入園券をはじめ割引券が各種ついていて、しかも3月まで有効だからお得だ。太宰府駅での混雑緩和のため、往復券を買って欲しいということなのだろうけど、悪い話じゃない。
 0時27分発は花畑始発でゆったり。乗客は1両に数人ずつといった所で寂しいが、駅ごとに少しずつ増えていく。小郡や筑紫などの急行停車駅より、普通しか停まらない、地元住民のための駅の方が多いのは印象的。終夜臨は全列車各停で時間がかかるけど、各駅に止まる意味はあるのだ。太宰府に近付くにつれて、子ども同士の乗客も増え始めた。

 雪の年越しとなった今年。二日市駅では3分停車中に、はらはら雪が舞い込んできた。思わず身震いするが、
 「太宰府に着いたら、この寒さの中を歩くんだよな」
 と話していたら、向かいの高校生がもっともだというように頷いていた。
 太宰府線唯一の中間駅・五条でも大勢乗り込んできて、結局ほぼ満席となって太宰府に到着した。


臨時改札オープン

ずらーり
30分待ち、10秒参拝

 太宰府駅では3が日限定の有人改札がオープン。流れるように参道へと押し流された。人、人、人。名物梅が枝餅のお店もほとんど開いていて、深夜1時過ぎとは思えない。体も深夜とは認識していないらしく、目が冴えてきた。
 それにしても、三が日の太宰府参拝なんて電車で来る人ばかりだと思ってたけど、圧倒的多数は車らしい。いったいここまで何時間かけてやってきて、何十分かけて駐車したのだろう。
 参拝者の行列は参道まで続いているが、この人出を見に来たようなものだし、じっと待つのみ。ゆっくり、じわじわと進む。ようやく賽銭を投げられる距離まで到達したけど、人の流れがあり、賽銭から顔をガードした警官に見つめられる中、そうそう落ち着いて願を掛けられるものでもない。願うことなら山ほどあるけど、手短に済ませた。

 おみくじは相変わらずの「吉」。しかし願い事は喜びと共にかなうらしい。ぜひそうなってほしいし、そうしたいものだ。帰り道では、少し並んで梅が枝餅をお土産に買った。
 正月気分を盛大に味わえたことだけは確かだ。
 


柳川行きから見た福岡行き
帰りの電車は夢の中

 駅に着いたところで、ちょうど柳川行き普通電車が入ってきた。向かい側ホームに停まっていた天神行きは、満載の乗客を乗せて発車。こちら柳川行きは福岡行き程ではないものの、さらりと席を埋めて発車した。改札に近い太宰府側の車両は、たぶん満員近いのだろう。

 31日は、実家で忙しく働いていた身。さすがに眠気が襲ってきて、途中駅は夢の中だった。久留米の直前で目覚めれば少し乗客は減っていたけど、それでも花畑以南まで乗り続ける人も多いようだ。
 駐車料金は400円で済み、2人で割ってトータル1200円のミニ参拝旅行だった。今年こそは、いい年にしたいな。

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